10年近く前になります。
レストラン等で赤身肉が人気になりつつありました。
岩手の田村牧場さんから、短角牛ロースをドライエイジングしてほしいと依頼され、牧場も見学してほしいとのことで、岩手に赴きました。
田村牧場さんの放牧の様子、飼料の草やデッドコーンなどを見学させていただき、その後に、短角を試食。
しかしながら、固くて旨みもなく、この牛を美味しくするにはどうしたら良いのかと考え、東京食肉市場へ出荷をしていただいて、枝肉のまま30日間の吊るし熟成を施すことを提案しました。
吊るし熟成とは、枝肉を吊るして熟成させる日本ならではの熟成方法です。
この田村牧場さんの短角牛を吊し熟成したところ、劇的に変化して、アミノ酸量は黒毛和牛よりも多くなり、旨みも出て、肉質もやわらかく美味しい牛肉に変化していきました。
今では、東京宝山の萩澤さんが積極的に販売され、都内をはじめ、多くのレストランで人気を集めております。
さの萬でも、毎月一頭、30日間の吊るし熟成を施した田村牧場さんの短角牛を販売しております。
田村牧場 田村さん
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